プロテインは腎臓に悪い?
昔から言われていますが、つい最近も某雑誌で記事になっていたお話です。
多分に漏れず、うちでもお客様からたまに聞かれます。今日は、そんな噂についてのお話です。
腎臓の役割と負担
そもそも腎臓には、身体の老廃物を排出する役割があります。
身体の老廃物をろ過し、必要なものは再吸収、いらないものは体外へ排出されます。これが腎臓の役割であり、腎臓の負担です。
よく食べ過ぎは良くないと言われるのは、摂りすぎた栄養素は当然体に貯め続けることができないので排出されます。
必要な栄養素量
栄養素というのは、タンパク質だけでなく、ビタミンやミネラルなど含め様々にありますが、一食に必要と言われる量は、栄養素ごとにまったく異なります。
例えば、ビタミンやミネラルの1日に必要な量は、おおよそ数mgです。
かたや、いわゆる3大栄養素と言われるタンパク質や糖質などの必要量は、数十gです。桁が4桁違うわけです。そう考えると、身体への影響は必然的に異なってきます。
人間の体は、60%が水で、20%がタンパク質、10%が脂質、残りが無機質や糖質、わずかにビタミンやミネラルなどその他のものです。だから、そもそもの必要量が違っています。
たんぱく質が20%と聞くと少なく感じる人もいるかも知れませんが、ほとんどが水です。
これが人間が必要とする栄養素量の前提です。
たんぱく質の必要量
次に、1食に必要な量と、とりすぎと言われる量です。
たんぱく質は、1日最低60〜70gを摂るように厚生労働省が推奨しています。たんぱく質と一言で言ってしまうから、たんぱく質の重要性を勘違いされる方が多いのですが、たんぱく質の種類は、人間の体だけでも10万種類以上あると言われています。10万種類のものをたんぱく質と一言でまとめてしまっているわけですね。
たんぱく質の役割は、みなさんご存知の身体を構成する筋肉だけでなく、コラーゲンや抗体、酵素などなど、非常に多くの異なった役割があります。
だから、数mgでは、到底足りず最低でも60gは摂りましょうと言われているわけです。
1食で60gとったら摂りすぎです
ここでポイントなのですが、1日60g必要というのをなんとなく知っており、1日の中でなんとなくとればいいんでしょ。という方が大半です。
それこそ、マルチビタミンサプリのように、ひとつで1日分とれるサプリがあるんだから、1回でとっちゃえばいいんじゃないの?と思われている方もおられます。
ところが、たんぱく質は、1食で60gとるのは摂りすぎになります。摂りすぎたたんぱく質は、吸収されず不要分が排出されます。摂りすぎた不要分が排出されるので腎臓に負担がかかります。
たんぱく質は4〜5時間おきに摂るのが理想
たんぱく質は、先にも述べたように筋肉だけでなく様々な役割を担っています。常に色んな用途に使われるので、4〜5時間おきに摂るのが良いと言われています。4〜5時間おきに摂ることで、体内に充足するわけです。
簡単に言うと、100%充足していたものを、4〜5時間で0%まで使い切って、新たに充足させるんですね。運動後に、プロテインを摂ったほうが良いというのは、通常は4〜5時間で使い切っているのに、運動することによって足りなくなるのを避けるのに補充するようなものですね。
ガソリンタンクのように一回に取れる量は決まっているから、摂りすぎても貯められないし、4〜5時間でなくなる。だから、朝昼晩分けて摂りましょうと言われるわけです。
プロテインが腎臓に負担をかける理由
たんぱく質は、1食で摂るのではなく、朝昼晩と分けて摂らなければならないんですね。
私見ですが、プロテインを飲み始める人の多くは、ジム通いやダイエットなどをきっかけにプロテインをはじめられる方が多いように思います。
このような人は、成人されている人が多く、仕事の後にジムに行って運動後すぐにプロテインを飲む、その後は筋肉をつけないとと鶏肉を食べるという夜に偏ったタンパク質摂取をされている方が多いように思います。
こうなると当然、1食でたんぱく質をとりすぎなので腎臓に負担がかかります。
一概には言えませんが、プロテインが腎臓に悪いという理由は、ここにあるんじゃないかと思っています。
栄養学はまだまだ未熟な学問
栄養学自体まだまだ新しい学問で、かつ海外も含め、プロテイン研究論文というのは、他に比べ数が非常に少ないのが現実です。
さらに、日本人を対象にした研究となるともっと少ないです。こういってしまうとなんですが、実際にプロテインがどれぐらい影響があるかというのは、正直まだわかっていないと言ってもいいかもしれないと思います。
もっと悪いのはリンかも
また、最近少しずつ認知されてきましたが、腎臓に関しては、プロテインよりもリンの方が、危険性があるんじゃないかなと思っています。
40歳以上の日本人のほとんどが、リンの生涯摂取限界量を越えているという話があります。リンの摂取量は今はまだ騒がれていませんが、今後塩分のように騒がれるようになるんじゃないかとも言われており、腎臓への負担が非常に懸念されています。
もし、気になる方は、下記の書籍は面白いので読んでみてください。
プロテインは賛否両論
最近では医師の方でもプロテインの摂取を勧めておられる方も多く、厚労省も60を最低として、理想は90gぐらい取った方が良いという理想目標量なども定めたりしています。(厚労省に電話で聞きました)
こういってしまうと、無責任だと思われるかもしれませんが、物事には常に表裏があります。腎臓に悪いという人は、その側面だけをみてほかを見ないし、そうではないという人は、その点に対しての否定をするだけという傾向が強いように思います。私たちもプロテインを扱っているので、当然そっちのバイアスがかかっています。
誰かの言葉に左右されるのではなく、なぜそう言われているのかを個人個人が理解し、その中で自分は納得できるかどうかというのが、一番大事で、それが教養です。
まとめ
最後は説教臭いまとめとなりましたが、とはいえ、何事も過剰は良くないし、食事でバランスよくとれるのが一番です。
よくわかっていないことを、よく知らない人の意見で左右される前に、そもそも自分の食事を振り返って、バランスの良い食事を摂れているかどうかというのを考えるのがいちばん大事なんじゃないかなと思います。
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